正式名称はMeyer-Optik Görlitz Orestor 135mm f/2.8と長いので省略しています。
Meyer-Optikは会社名です。訳すなら「マイヤー光学」になるでしょうか。
元々は、Hugo Meyer(フーゴマイヤー)という名でメガネを作ったことを
きっかけにカメラ・レンズにも進出し成功を収めていたメーカーです。
Carl Zeissのライバルとなるほど、優れたレンズを出していました。
Carl Zeissよりは50年ほど新しいですが、それでも設立は1896年なので、相当な老舗になるかと。
Görlitzはゲルリッツというドイツの地名ですね。東ドイツの都市であり、ポーランドとの国境に位置しています。
第二次世界大戦の敗戦後、Meyer-Optikという名に変わりました。
日本のメーカーではあまりありませんが、Carl Zeissしかり、Leicaしかり海外のメーカーでは
レンズのラインごとに名前を付けていることが多く分かりやすいのが特徴です。
レンズ自体のキャラクターが立ちますよね。
読み方は「オレスター/オレストール」どちらでもOKだと思います。
1966年から78年の間に生産されていました。
その後、マイヤーはペンタコン人民公社という国営企業に吸収されOrestorという名のレンズは
無くなってしまうのですが、Pentacon 135mm f/2.8が恐らく後継であるとされています。
このレンズ、シャープな描写とボケ味が魅力のレンズで海外では「ボケモンスター」と言われるほど。
略してしまうとゲームの方を思い浮かべてしまいますが(笑)
また、生産時期にもよりますがゼブラ柄も特徴の一つです。
望遠系のレンズでゼブラはなかなか迫力があります。
いつもの通り、Sony α7SにM42アダプター経由で装着し撮影をしました。
今回はDoppietta-Tokyoがあるレインボー倉庫の中と、その近くの東山公園での撮影です。
ほぼ全てがf/2.8の開放で撮っており、設定はオート、未編集・JPEGの撮って出しです。
最短撮影距離は150cmとなっています。
周辺部が流れていますが、この1枚だけなんですよね。他はそれほど顕著ではありませんでした。
奥の赤い光源がふわっとボケています。
最後に開放から絞りまでのシャープさを確認してみました。
f/2.8
f/4
f/8
f/16
こうして見るとf/8ぐらいからシャープさもですが、色味もやや濃くなっている印象があります。
白色がはっきりと出ている感じがします。もちろん、開放でのボケ味も魅力ですが絞ってカリッと写すことも可能ではないかと。
ボケモンスターの異名を持つOrestor 135mm f/2.8、見た目の特徴も含め素直に良いレンズですね。